これから社会保険労務士事務所に就職・転職を考えている方にとって、社会保険労務士事務所の労働条件は気になるところです。
この質問に関して、一概にお答えすることはできません。
事務所の規模や地域あるいは事務所の方針等によってかなり差があるからです。
中には非常に厳しい(?)というかシビア(?)な事務所もありますので注意が必要です。
社会保険労務士事務所は主に企業相手の仕事ですから不景気の影響をかなり受けています。
顧問先からの顧問料値下げ要求も当然あります。
(とくに地方ではこの傾向が強いです。)
このような状況の中で、利益を出すためには、数をこなす必要があります。
ですから、一人ひとりの担当する件数も当然多くなります。
(これは実務を勉強したい方にとっては、チャンスでもあります。)
また、給与計算を代行している事務所は、企業の給与の締めが集中する毎月20日から月初にかけて業務が集中するため、当然激務になります。
さらに、社会保険の手続きや労務の問題は突発的に発生します。
事前に予測がつきません。
このため、定時に帰ることができる事務所は少ないと思います。
社会保険労務士事務所に勤務しながら、社労士試験合格を目指す方は、勉強時間の確保が計画通り行かないという点もあらかじめ充分に考慮しておく必要があります。
<給与体系>
給与体系についてもかなりシビアな事務所が多いかと思います。
先ほど、妥協はするべきでない、ということを書きましたが、給与条件については場合によっては妥協も必要かと思います。
納得のいく給与を支払ってくれる事務所はなかなかないかもしれません。
何のために社会保険労務士事務所で働くのか、目的を明確にして置きましょう。
<労働環境>
労務のプロフェッショナルたる社会保険労務士ですが、労働環境は決して良いとは言えない事務所が多数存在しているのが実情です。
しかし、確かに大変な仕事ですが、やりがいのある仕事でもあります。
ですから社会保険労務士事務所に就職する場合は、相当の覚悟が必要です。
決して甘い世界ではないということをくれぐれも忘れないで下さい。