貸倒れ処理(貸倒引当金)
次の事例について仕訳をしなさい。決算日(毎年3/31)時点の貸倒引当金勘定残高は\120,000ある。
3/31
決算を迎え、決算日時点の売掛金残高\1,800,000に対し5%の貸倒れを見積もった。
9/1
得意先のA商店が倒産し、売掛金\70,000が貸倒れとなった。
3/31
決算を迎え、決算日時点の売掛金残高\2,000,000に対し5%の貸倒れを見積もった。
日付 | 借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金額 |
3/31 | 貸倒引当金 | 30,000円 | 貸倒引当金戻入 | 30,000円 |
9/1 | 貸倒引当金 | 70,000円 | 売掛金 | 70,000円 |
3/31 | 貸倒引当金繰入 | 80,000円 | 貸倒引当金 | 80,000円 |
設問の解説
3/1
決算日に計上する貸倒引当金は、\1,800,000×5%=\90,000。
これに対して、貸倒引当金勘定残高は120,000。
引当金の額が過剰になっているため、過剰分120,000-90,000=30,000を戻し入れます。(貸倒引当金戻入)
9/1
貸倒れについては、貸倒引当金の設定がある場合には貸倒引当金で処理します。
70,000の貸倒れが発生しましたので、(借方)貸倒引当金(貸方)売掛金となります。
この結果、貸倒引当金勘定残高は90,000-70,000=20,000となります。
翌年3/31
計上する貸倒引当金は、\2,000,000×5%=\100,000。
貸倒引当金勘定残高は20,000となっていますので、不足分80,000の貸倒引当金を計上します。
貸倒引当金繰入・戻入勘定のポイント
決算時に貸倒引当金勘定を清算します。
期末に引き当てるべき貸倒引当金の額が実際の貸倒引当金残高より少ない場合は、過剰分を(借方)貸倒引当金(貸方)貸倒引当金戻入で処理します。
反対に、期末に引き当てるべき貸倒引当金の額が実際の貸倒引当金残高より少ない場合は、不足分を(借方)貸倒引当金繰入(貸方)貸倒引当金で処理します。